管理人は入社してすぐに、田舎にある工場に配属されました。
そのときの地方勤務の経験なんかはこちらの記事をぜひ読んでほしいのですが、当時やっておいて良かったなと思ったことの一つに「ネットバンクの口座開設」があります。
端的に言いますと、以下の3つの理由から田舎に転勤するサラリーマンや地方に配属された新入社員はネットバンクの口座を開設することがおすすめです。
- 田舎にはメガバンクの支店はおろかATMもないことがある
- ネット銀行だと、条件を満たせばコンビニのATMでも手数料が無料になる
- 証券口座と連携させることで、若いうちから投資の経験が積むことができる
以下ではこれらの件をもう少し掘り下げてみます。
田舎勤務のハードル:メガバンクの口座からお金を引き出せない
まずはこの地図を見てください。
これは三菱UFJ銀行の支店・ATMのある都道府県を示した地図です。(出典:三菱UFJ銀行「ATM・店舗のご案内」)
東北で三菱UFJ銀行のATMがあるのは宮城県だけ、九州では福岡・長崎・熊本だけです。
しかも長崎・熊本はそれぞれ1か所のみです。
そうです。
田舎にはメガバンクの支店やATMはありません。
メガバンクの口座から現金を引き出そうと思ったら、コンビニのATMから手数料を支払って引き出すしかないのです。
田舎勤務の数少ない味方はゆうちょ銀行だけど…
そんな田舎勤務の数少ない味方は「ゆうちょ銀行」です。
どんな田舎にも郵便局はあり、郵便局にはゆうちょ銀行のATMがあるからです。
見てください、この地図を!
これは青森県にある郵便局・ATMの地図です。(出典:日本郵政グループ「郵便局・ATMをさがす」)
もちろんすべての郵便局にゆうちょ銀行のATMが設置されているわけではないですが、先ほどの三菱UFJ銀行との違いは明確でしょう。
そんな地方民の味方であるゆうちょ銀行ですが、一つ大きな欠点があります。
それは営業時間が短いことです!
独身の社畜にとって、郵便局が営業している時間帯に行くのはなかなか難しいことがあります。
急に現金が必要になっても、ATMが開いていないから諦めるしかないのです。
筆者も社会人になりたての頃は、給料の一部をゆうちょ銀行に振り込むように設定し、最寄りの郵便局にあるATMで現金を引き出していました。
しかし郵便局が開いている時間帯に行くことがなかなか難しく、しかたなくコンビニで手数料をむしり取られながら現金を引き出すことがあったものです…
ネットバンクの魅力:田舎暮らしにおすすめな理由
ところがどっこい、この令和の時代にはネットバンクというものがあります。
ネットバンクの中にはコンビニATMで手数料無料で引き出せる銀行が多数あります。
銀行の支店がほとんどない田舎にはもってこいですね!
ネットバンクのコンビニATM利用手数料の比較まとめ
それぞれのリンクをクリックすると、ATM利用料やステージ判定条件の各社公式ページに飛びます。
イオン銀行 | ・Myステージ:月1回~月5回まで無料 ・みずほ、UFJは平日8:45~18:00のみ無料 ・ゆうちょは平日8:45~18:00と土曜9:00~14:00無料 |
楽天銀行 | ハッピープログラム:月1回~7回まで無料 |
住信SBIネット銀行 | スマートプログラム:月2回~15回まで無料 |
SBJ銀行 | ・セブン、イーネット(ファミリーマート)、イオンは月10回無料 ・みずほ、ゆうちょは月3回無料 |
新生銀行 | ・ゴールドランク以上で何回でも無料 (ゴールド条件例:円普通預金の月間平均残高100万円以上) |
じぶん銀行 | じぶんプラス:月0回~11回まで無料 |
ジャパンネット銀行 | ・毎月最初の1回は無料 ・毎月2回目以降は1回の入出金額が3万円以上で無料 |
東京スター銀行 | ・月8回まで実質無料(1回110円の手数料が翌月キャッシュバック) ・ゆうちょとセブン以外は引き出しのみで預入不可 |
ちなみに月4回(=週1回)のATM利用手数料を無料にするのに必要な条件は、「住信SBIネット銀行」か「じぶん銀行」が最も簡単です。
住信SBIネット銀行の場合は
- 普通預金口座の月末残高30万円以上
- 給与入金あり+外貨預金の月末残高あり
のいずれかを達成すれば良いです。
じぶん銀行の場合は
- 預かり資産残高50万円以上
- 預かり資産残高10万円以上、かつ
- 給与入金がある、または
- クレジットカードなど口座引き落としがある、など
のいずれかを達成すれば良いです。
会社の給与振込口座の設定が、こうしたネット銀行に対応できるようでしたらハードルは格段に下がると思います。
証券会社と連携しやすい銀行をせっかくなら選ぼう
ATM利用料の条件だけで選んでもいいのですが、ここはひとつ証券口座との連携という視点も持ってみましょう。
若いうちから投資をすることで複利のメリットを享受することができます。
例えば、25歳の時に100万円を投資し利率5%で運用した場合と、40歳の時に100万円を投資し同じく5%で運用した場合を比較したのが下のグラフです。(縦軸が資産残高で単位は万円、横軸は年齢)
複利の効果で途中から2次関数的に資産が増加していることがわかりますね。
つまり若いうちから投資をして複利効果を享受したほうが良いのです。
ちなみに上のグラフでは65歳時点で、25歳から投資したケースだと704万円、40歳からのケースだと339万円になっています。
つまり15年だけ先に投資をしたことで、同じ100万円の元手が倍半分ちがってくるというわけです。
もっとも実際の投資にはリーマンショックみたいな暴落もあったりするので常に5%成長というわけではないのですが、それでも早く投資をして複利効果を得られる期間を長くとる方が良いということに変わりはありません。
証券口座と連携しやすいネットバンクはどこか?
ズバリ、「楽天銀行」「住信SBIネット銀行」「じぶん銀行」の3つが証券口座と連携しやすいネット銀行です。
それぞれ、楽天銀行は楽天証券と、住信SBIネット銀行はSBI証券と、じぶん銀行はauカブコム証券(カブドットコム証券)と連携がしやすいです。
それでは「連携がしやすい」とは具体的にどういうことでしょうか?
まず一つは、銀行口座と証券口座の間の資金の入出金が簡単かつ手数料が発生しないということです。
もう一つは、証券口座での投資の状況に応じて銀行口座での預金の金利優遇を受けたり、ATM利用料や他行振込手数料などの無料回数が増えたり、ポイントが付与されたりするということです。
同じ金額、同じ商品に投資をするのであったら、できるだけいろんなメリットを受けたいですし、簡単に利用できる方がもちろん良いですよね。
どこのネット銀行×証券会社の組み合わせがおすすめなのか?
正直、先ほどの3社であればどこも大差はないと思います。
各社とも顧客を逃がさないように、どこかが良いサービスを出したら他社がすぐに追随してくるというような感じです。
あえて特徴を挙げるとするならば以下の通りです。
- 楽天証券(楽天銀行)
- 楽天カードで月5万円まで投資信託を積立できるので、つみたてNISAをしながら楽天ポイントも貯められる。
- 楽天ユーザーはもちろん、つみたてNISAの範囲内で手軽に始めてみたい人におすすめ。
- SBI証券(住信SBIネット銀行)
- ネット証券最大手。扱っている銘柄は多いし、大抵のサービスは揃っている。
- 米国株・ETFの定期買付ができるうえ、住信SBIネット銀行の外貨預金を使うことで為替手数料も抑えられるので、米国株投資をしたい人にはおすすめ。
- auカブコム証券(じぶん銀行)
- 株主優待割やau割、NISA割などで手数料の割引あり。上手に使えば手数料を抑えられる。
- auユーザーは一考の余地あり。
まとめ
箇条書きでまとめます。
- 田舎にはメガバンクの支店やATMはほぼない。
- ゆうちょ銀行のATMは田舎にもあるが、開いている時間になかなか行けなかったりする。
- ネット銀行の口座を開設すれば、コンビニATMを無料で利用できる(回数の上限はあるが…)
- ネット証券と連携させて投資もすれば、さらにお得に利用できるし、資産も増やせる可能性も!
それでは
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