先日、スペイン語を勉強するぞ!!という記事を書きました。
このときは「レベルチェックとモチベーション維持のためにDELEという試験を受けよう!」と思っていたのですが、どうやら日本ではDELEのほかにスペイン語検定という試験も行われていることがわかりました。

DELEとスペイン語検定、どっちを受けるのがええんや…
ということで、DELEとスペイン語検定の2つの試験について特徴を調べてみました。
結論として、どちらの試験を受けるのがよいかはスペイン語を勉強する目的によって異なるということになります。
- スペイン語検定の受験がおすすめな人
- 翻訳や通訳など「スペイン語」を仕事にしたい人
- 趣味でスペイン語を勉強していて、モチベーション維持やレベル確認のために試験を受けたい人
- DELEの受験がおすすめな人
- スペイン語を話す人とコミュニケーションをとりながら仕事をしたい人
(例:スペイン語圏と貿易したい、スペイン語圏に赴任したい) - スペイン語圏に留学したり、スペイン語圏の国の会社で働きたい人
- スペイン語を話す人とコミュニケーションをとりながら仕事をしたい人
スペイン語のメジャーな資格試験は2つ
日本で受けられるスペイン語の資格試験はメジャーなものが2種類あります。
スペイン語検定とDELEです。
スペイン語検定は日本スペイン協会という財団法人が実施している試験で、スペイン語と日本語の翻訳力を測る試験です。
一方、DELEはスペインの教育・職業訓練省が実施している試験で、スペイン語を母語としない人のスペイン語能力を測る試験です。
つまり英語で例えると
- スペイン語検定 ⇒ 英検
- DELE ⇒ TOEFL
というイメージです。

それぞれの試験について、もう少し詳しく見ていきましょう
スペイン語の資格試験①:スペイン語検定(西検)
実は「スペイン語検定」というのは正式名称ではありません。
ほんとうは「スペイン語技能検定」と言います。

どうでもええわ!

でも履歴書に書くときは注意しようね!
1973年に始まった歴史ある試験で、文部科学省の認定と後援を受けて実施されています。
スペイン語検定のレベルは6級~1級まであり、それぞれの目安は次の通りです。
- 6級:入門。基本動詞短文の読み書き。直説法現在まで。
- 5級:初級。やさしい文章の読み書き。直説法修了。
- 4級:中級。簡単な日常会話。文法を一通り修了。
- 3級:上級。新聞などを理解。一般ガイドに不自由しない。
- 2級:最上級。ラジオ、テレビを理解。一般通訳ができる。
- 1級:プロ級。会議通訳、文学翻訳、専門ガイドができる。
スペイン語検定4級が英検2級くらいのイメージでしょうか。
公式サイトでは、「目安として、6級は英検の4級、3級は準1級に相当します」とうたっています。
「仕事で使えます」と言うのであれば、スペイン語検定3級は必要ですね。
ちなみに3級~1級は1次試験(筆記)をクリア後に、2次試験(面接)があります。
これも英検みたいですね。
スペイン語検定の試験日程や受験方法は、試験を実施している「日本スペイン協会」のホームページをご覧ください。
スペイン語の資格試験②:DELE
DELEは「Diplomas de Español como Lengua Extranjera」の略で、スペイン語で「外国語としてのスペイン語の学位」という意味です。
つまりスペイン語が母国語でない人のための資格試験ということですね。
DELEを実施しているのはスペインの教育・職業訓練省という、日本でいうところの文部科学省です。
つまりスペイン文部省のお墨付きの試験ということなので、日本だけでなく世界どこでも通用する試験となります。
スペイン語検定と同様にDELEも6つのレベルに分かれています。
- A1:入門。個人情報や日常生活を、対話者の協力を得ながら話すことができる。
- A2:初級。身近な内容や経験した出来事について表現することができる。
- B1:中級。日常的な大抵の状況に対応できる。
- B2:中上級。複雑な内容や既知の専門分野についてコミュニケーションできる。
- C1:上級。いかなる分野においてもコミュニケーションできる。
- C2:最上級。言外の意味なども完璧に理解して使いこなすことができる。
QUICK GLOBAL MEXICOというサイトに、DELEのレベルとTOEICやTOEFLなど日本人に馴染み深い英語の試験のスコアの比較目安があります。
※表のCEFRというのがDELEと対応しています
「仕事で使えます」と言うのであればB2レベルでしょうか。
日本の会社であればB1レベルでもやっていけるかもしれません。
ちなみにスペイン語検定とはちがい、一番簡単なレベルA1の試験から面接(スピーキング)のテストがあります。

スペイン語検定は日本語との翻訳・通訳力、DELEはスペイン語でのコミュニケーション力を測る試験ってことがよく分かりますね!
DELEの試験日程や受験方法は、日本でDELEを実施している「セルバンテス文化センター」のホームページをご覧ください。
スペイン語検定とDELEの比較まとめ
それぞれの情報を一覧表にまとめてみました。
項目 | スペイン語検定 | DELE |
実施機関 | 日本スペイン協会 | スペイン教育・職業訓練省
※日本での試験はセルバンテス文化センター |
レベル | 6級~1級(6段階) | A1~C2(6段階) |
初心者がまず目指すレベル | 4級(中級) | B1(中級) |
試験日程 | 年2回(6月、10月) | 年3回(5月、7月、11月) |
試験会場 | 北海道、宮城、東京、
神奈川、千葉、愛知、 静岡、石川、京都、 兵庫、広島、愛媛、 島根、山口、福岡、 熊本、長崎、沖縄 ※2次試験は札幌、東京、名古屋、神戸、広島、福岡のみ |
東京・仙台・大阪・
名古屋・京都・広島・ 福岡・沖縄 ※7月は東京のみ ※福岡は5月のみ ※仙台・沖縄・広島は11月のみ |
試験内容 | 6級は筆記のみ
5,4級は筆記+聞き取り 3~1級は筆記のみ(1次試験)+面接(2次試験) |
読解、聞き取り、作文、面接 |
合格基準 | 正解率70%
※2級と1級は80% |
・Grupo1(読解・作文)
・Grupo2(聞き取り・面接) の両方とも60%以上(50点満点中30点以上) |
応募方法 | 検定料を
・書店や大学生協で支払い or ・郵便振替か銀行送金 したのち、書店や大学生協で入手できる願書を郵送 |
受験料を
・オンライン送金 or ・銀行振込 したのち、公式ページからダウンロードできる願書を郵送 |
受験料 | 6級:3,000円
5級:4,000円 4級:4,000円 3級:7,000円 2級:9,000円 1級:11,000円 |
A1:8,960円
A2:11,000円 B1:12,630円 B2:15,685円 C1:17,620円 C2:18,840円 |
スペイン語の資格試験はどちらがおすすめなのか?

結局のところ、どっちの試験を受けたらええんや?
紹介した通り、
- スペイン語検定はスペイン語⇔日本語の翻訳・通訳の能力を測る
- DELEはスペイン語でのコミュニケーション能力を測る
試験です。
ビジネスのためにスペイン語を習得する場合、
- 翻訳や通訳など「スペイン語」を仕事にしたい ⇒ スペイン語検定
- スペイン語を話す人とコミュニケーションをとりながら仕事をしたい ⇒ DELE
がよいのではないでしょうか。
ちなみに筆者のスペイン語学習の目的は、
- スペイン語圏に赴任したいというアピールとしての資格取得
- 赴任後に仕事を円滑に進めるために、赴任先の現地社員とコミュニケーションをとること
なので、スペイン語検定ではなくDELEを受験しようと思っています。
また、2つの試験は受験料も大きく異なります。
DELEが最も簡単なA1レベルで約9,000円から始まるのに対し、スペイン語検定は6級で3,000円、4級でも4,000円と、DELEよりもスペイン語検定の方が受験料がかなり安価です。
趣味として語学学習をしていて、モチベーション維持やレベル確認のために試験を受けるのでしたら、受験料の安いスペイン語検定がおすすめです。
- スペイン語検定の受験がおすすめな人
- 翻訳や通訳など「スペイン語」を仕事にしたい人
- 趣味でスペイン語を勉強していて、モチベーション維持やレベル確認のために試験を受けたい人
- DELEの受験がおすすめな人
- スペイン語を話す人とコミュニケーションをとりながら仕事をしたい人
(例:スペイン語圏と貿易したい、スペイン語圏に赴任したい) - スペイン語圏に留学したり、スペイン語圏の国の会社で働きたい人
- スペイン語を話す人とコミュニケーションをとりながら仕事をしたい人
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