今回は海外ドラマ「ゴシップガール」についてです。
海外ドラマを英会話の教材として使おうと考える人は多いでしょう。
これは日本人だけではありません。
以前、英語がすごく上手なメキシコ人に会ったときに、どうやって勉強したのか尋ねたところ、ドラマを観て勉強したんだと言っていました。
しかし海外ドラマを英語学習の教材として使うときに気をつけないといけないことが2つあります。
1つは「作品としておもしろくないのに、勉強のためと言い聞かせて我慢すること」です。
これは全くの時間の無駄です。
海外ドラマを使って勉強することの最大のメリットは、楽しみながら自ら英語に触れて、英語に耳が慣れ、ドラマで出てきた表現を自ら使ってみようと思うことです。
それにもかかわらず、自分にとってはつまらないドラマを観ていても非効率的でしょう。
2つ目は「ドラマで登場してくるようなシーンで、自分は英語を使いたいのか」をよく確認することです。
ビジネス英語を勉強したいのならば、ハイスクールよりもオフィスが舞台のドラマを選ぶべきです。
今回はその2つの視点から、
- 「ゴシップガール」の作品としての魅力
- 「ゴシップガール」の英会話教材としての特徴
を紹介し、どういう人におすすめか記しています。
ゴシップガールのあらすじ
まず初めにあらすじを簡単に紹介しておきます。
舞台はアメリカ・ニューヨーク。
その中でも超リッチなセレブたちが住む「アッパー・イースト」という地区です。
主な登場人物はアッパー・イーストの名門私立高校に通う、セレブのボンボン息子や娘たち。
彼らのセレブな一面(パーティーやファッション)と、人間的な一面(恋愛や友情、親との衝突)を描いた作品です。
主人公はこの人。
ブレイク・ライブリー(Blake Lively)が演じるセリーナという役の子です。
※ワーナー海外ドラマ公式サイトより引用
パツキンの超絶美人で、スタイルも抜群ですね。
こんな子が同じクラスにおったらそれだけで高校生活楽しいやろって思ってしまいます。
ちなみに、ドラマはシーズン6まであり、シーズン1は2007年、シーズン6は2012年に放映されています。
ゴシップガールの作品としての魅力
冒頭で述べたように、海外ドラマを英語学習の教材として使うには、まず作品自体に魅力があり、それを観続けるのが楽しくないといけません。
大して好きでもないドラマを「英語の勉強のためだから」と我慢して見たところで、そのうち挫折してしまい、英語が上手にならない自分や挫折してしまった自分を嫌になってしまうのがオチです。
海外ドラマで英会話を学ぶときの注意点は、この記事で紹介しているスティーブ・ソレイシィの本も読んでみてください。

というわけで、筆者が考える「ゴシップガール (gossip girl)」の作品としての魅力をプレゼンしましょう。
お洒落でセレブな「異世界」を疑似体験できる
「ゴシップガール」の作品としての売りは、まさにこれです。
ニューヨークの一等地アッパー・イーストで繰り広げられるセレブな世界観です。
- 学校にリムジンで登校
- クラブを貸切ってのパーティー
- 当たり前のように存在するメイド
- なんかよく分からんチャリティーイベント
等々、日本の一般ピープルからしたら「まるで違う世界」がドラマの中では繰り広げられています。
例えば上の動画は、夏休みに別荘のあるリゾート地で開催された、みんな白い服を着て参加するというパーティーでの1コマです。
そうです。
別荘も、リゾート地で過ごすバカンスも、白い服を着て参加するパーティーも、庶民には縁のない世界です。
だからこそフィクションの世界で楽しむのがおもしろいんです笑
ゴシップガールの英会話教材としての評価
それでは英会話を勉強するネタとしてはどうなのでしょうか?
単語は全然難しくない
基本的にティーンエイジャーやその家族の会話が中心ですので、あんまり小難しい単語や専門用語は出てきません。
単語のレベルだけ見たら、中学校で習う単語ばかりだと思います。
ただそれらの簡単な単語がイディオムになったり、文脈で省略されていたり、含みを持たせる表現だったり、ということでまさに「生きた会話」だなという感じです。
発音も基本的に聞き取りやすい
舞台はアメリカのニューヨーク、しかも登場人物は上流階級ばかりという設定なので、基本的にどの登場人物も発音は聞き取りやすいです。
一般的な義務教育を受けていれば、アメリカ英語に一番慣れ親しんでいるでしょうから、教科書に近い発音が多い気がします。
ただ、主人公セリーナの同級生で、マンハッタンのホテル王のボンボン息子のチャックという登場人物がいるんですが、彼だけはボソボソ話す系男子なので聞き取りづらいです。
オフィスでのビジネス英会話には期待するな
スーツを着たビジネスマンたちがオフィスで仕事をして…というドラマではなく、金持ちのティーンエイジャーがパーティーして恋をして…的なドラマなので、ビジネスで使える会話には期待しない方がいいです。
ただパーティーのシーンはたくさんあるので、そこでの立ち振る舞いなんかは参考になります。
- 自己紹介の仕方
- 知り合いの紹介の仕方
- 一時退出するときの断り方
- 女の子の口説き方
等々、マネできる表現はたくさんあります。
筆者もこのドラマを見る前に、海外出張で2回ほどパーティーに参加したことがありましたが、マジで何をどうすればいいのか分からず途方に暮れた記憶があります笑
「ゴシップガール」を観ていれば少しは役立っていたのではないかと思います。
恋愛に関する言い回しの宝庫
まあ、こう言っちゃなんですが、登場人物たちはよく恋をするんですわ。
- お前が好きだ
- 愛してる
- なんでそんなこと言うの!
- もういい
など、誰かを好きになって、付き合い始め、そして別れるまでのいろんな表現がゴシップガールでは学べます。
外国人とお付き合いしたい、英語で口説きたいという方には強くおすすめできます。
第1話で出てきた言い回し
具体例を出してみます。
シーズン1の第1話の最初のパーティーのシーンで出てきた使えそうな表現を列挙してみました。
Thanks Mom. Keep that in mind.
主人公セリーナの親友ブレアが、パーティーの途中でお母さん(著名なファッションデザイナー)に「私のデザインしたドレスを着ないの?着つけを手伝うわよ」的なことを言われた後の返しです。
アドバイスや申し出を受けて、いまはその申し出に乗らないときに使える表現です。
Excuse me Captain. Nate, can I borrow you?
先ほど出てきたブレアという女の子が、おじさんたちと談笑している彼氏のネイト(Nate)のところへ行き、「ちょっと話したいんだけど」と呼び出す場面です。
ちなみに話しかけられたネイトは、ブレアに対しては “Sure” と返事し、会話をしていたおじさんたちには、 “Excuse me for a sec.” と言って場を離れています。
Let’s not discuss right now.
パーティー会場に遅れて登場したセリーナが、彼女のお母さんを見つけて、弟はどこにいるのか?と尋ねたときのお母さんの返事です。
ちなみにこの弟クンは諸事情により入院していたのですが、お母さんは社交界での見栄のためこのとき入院の事実を公にしていませんでした。
他人の前では話したくない話題を振られたときに使える表現です。
I’ve just come by and say Hi.
パーティーに遅れて登場したセリーナが、会場で親友ブレアに会い、くつろいでいくように勧められた場面で、その誘いを断る文句です。
セリーナ:Actually, um, there’s somewhere I have to go.
ブレア:You’re leaving?
セリーナ:Yeah, I just…, I don’t feel well. I’ve just come by and say Hi. See you school tomorrow.
もう帰る友人に対して”You’re leaving?”と疑問文のイントネーションで尋ねる表現なんかも使えそうです。
こんな人にはゴシップガールでの英語学習をおすすめできます
以上をまとめると、ゴシップガールでの英語学習がおすすめできるのは
- ニューヨークでのセレブのきらきらした生活に興味がある人
- 外国人とお付き合いしたい人
でしょうか。
一方で
- オフィスでのビジネス英語
に期待している人には向いていないかもしれませんが、
- パーティーで使える英語
の勉強にはなりますので、少し観てみてストーリーが面白ければ続けて観るのもいいかもしれませんね。
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