突然ですが、つみたてNISAやってますか?
「老後の資金は不安だから投資でお金は増やしたいけど、損するのは嫌だ」
「つみたてNISAには興味があるけど始めようか迷ってる」
という方もいるんじゃないでしょうか?
筆者は2020年から楽天証券でつみたてNISAをやっており、始める前には先ほど書いたような懸念も当然持っていました。
(ちなみに2019年まではSBI証券で一般NISAをやってました)
今回は先ほどのような「つみたてNISAって結局損するんじゃないの?」という疑問の参考になるように、筆者のこの6か月の投資のリターンを紹介したいと思います。
実験台として参考にしてください。
つみたてNISAとは:わかりやすく解説
まず初めに「つみたてNISA」の制度を超簡単にわかりやすく解説します。
つみたてNISAは投資を支援するための非課税制度です。
通常、投資で得たお金(分配金や売却益)には20.315%の税金がかかります。
しかしつみたてNISAの口座で購入した商品にはこの20.315%の税金がかかりません。
ただし投資金額は年間40万円まで、そして非課税期間は20年間です。
つみたてNISA初心者が積み立てている銘柄
「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」という投資信託を積み立てています。
この商品は、日本を除く世界各国の株式に投資を行います。
年間で40万円がつみたてNISAの限度額なので、月33,333円の積立設定をしています。
ちなみに楽天証券は月5万円まで楽天カードで投資商品の購入ができるので、残りの16,667円分は「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」という投資信託を購入しています。
こちらはアメリカの株式に投資を行います。
「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」でも「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」でも、どちらをつみたてNISAで積み立てても良かったのですが、20年間という長期の投資なので、米国一国より世界各国に分散したほうがリスクがわずかでも小さいかと思い、こうしました。
まあアメリカの企業も世界各国でビジネスをしているし、アメリカ以外の企業もアメリカが売り上げ最大のところもあるでしょうし、気分的なところが大きいです。
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つみたてNISA初心者の6か月間の利回り
つみたてNISAを開始して6か月間で、166,665円の元本に対して現在の価格は180,773円で、含み益が14,108円、利回りは+8.46%でした。(6月6日時点)

あれ…?

毎月33,333円を積み立てているはずなのに、6か月で166,665円しか投資していない?
ということで確認してみると、1月に購入していないことが判明しました。
今年から始めたので積立設定が間に合わなかったのでしょうか。
株価が大きく下がったときにでも1か月分を追加で積み立てることとします。
気づいてよかったです(笑)
つみたてNISAをやってみたことで得た気づき
コロナショックの”不景気”でも利益が出ている
実体経済はいわゆる「コロナショック」の影響で不景気と言われています。
外出自粛で飲食店や旅行関係は壊滅状態です。
企業も生産調整をしたり、業績の大幅な悪化を予想したり、決算報告でも「来季の業績は見通せない」と言うところも少なくないです。
しかし株価は実体経済よりも早く回復しています。
下のグラフは、筆者がつみたてNISAで投資をしている「eMAXIS Slim 先進国株式インデックス」の基準価額の推移です。
コロナショックが顕在化し始めた2月末から下がり始めていますが、ワクチンへの期待や各国政府が大型の金融支援を示したので3月末頃を底に回復し始め、2月頭の水準くらいまでは戻してきております。
そして下のグラフは、上記の基準価額の推移を踏まえた、筆者の投資のリターン推移です。
基準価額自体はまだコロナショック前の水準までは戻っていませんが、価格が低迷している時期にも積み立てていたおかげで、筆者のトータルリターンはプラスに転じています。
銀行の定期預金に預けても金利はせいぜい0.2%程度でしょうから、今回の利回り8%と比較すると40倍も違うわけです。
少し前にトマ・ピケティの『21世紀の資本』という本から「r > g」という式が話題になりました。
これは資産・資本が増えるスピードは労働が増えるスピードより大きく、資本家と労働者の経済格差は広がる一方だというニュアンスでした。
今回の短期間の相場に必ずしもそれが反映されているとは言えませんが、労働者=サラリーマンこそ株式投資をして資本を増やしていくチャレンジをしていってもいいのではないでしょうか。
給与がさほど増えない状況でも、資産を増やすことのできるチャンスが転がっています。
つみたてNISAは売却にかかる税が免除されますし、基本的には手数料の安価な良心的な商品がラインナップに並んでいるので、始めの一歩としては最適ではないでしょうか。
株価が下がっている時は含み損
先ほどのグラフをもう一度見てみましょう。
基準価額が下がっていた3月末頃は、投資額よりも評価額が低くなっており、含み損を抱えていたことがわかります。
しかしこの期間に相も変わらず積み立てていたおかげで、基準価額が上がった現在は含み益に転じているわけです。
基準価額が低迷している時期に積み立てを中断していたら、現在はかなりの確率で含み益に転じていないでしょう。
また、もし慌てて売却していたら、そのときの損失だけ被って、現在の基準価額上昇の恩恵を全く受けることができていなかったでしょう。
結局、インデックスファンドを機械的に積み立てていると、株価が右肩下がりのときは含み損を抱えますし、反対に現在のように上昇トレンドのときには含み益になります。
つまり「株価が下がっているからといって慌てて売らない」ということが大事です。
つみたてNISAは、ましてや20年間の長期戦です。
20年間ずっと下降トレンドだと確信できたら売ればいいですが、たとえば筆者が投資をしている投資信託は「世界各国の経済成長」に賭ける商品です。
世界中の大人たちが一生懸命働いているのに、20年間下降トレンドの値動きをするとは思えません。
一時の株価の上下に一喜一憂せず、「淡々と粛々と積み立てる」ことが大事だということを再確認しました。
出口戦略が一番大事ではないか
しかし20年後を迎えたときに、株価がかなりの低値で推移していたらどうでしょうか?
想定より利回りが低くなったり、もしかしたら損失を出す可能性もありますよね。
そんなときにどんな行動をとるべきでしょうか?
- 20年たったんだし、有無を言わさず売却する
- 株価が回復するまで持ち続けて、税金を支払ったうえでの売却益を確保する
- 20年より手前で、株価が十分高いと判断したタイミングで売却する
いろんなオプションがありますが、その時々の状況や自分が積み立ててきた20年間の価格の推移などにもよるので、一概には結論は言えません。
しかし一つ言えるのは、生活資金をつみたてNISAに投じるべきではないということではないでしょうか。
生活資金を投じていると、合理的な選択ができません。
状況を考えるとAという選択肢が最適だけど、生活資金が足りないから今すぐ取り崩さないといけないなんてことが起こり得るわけです。
残りまだ19年あるので出口戦略を考える時間はたっぷりありますが、あくまで投資は生活資金ではなく余剰資金でやることにしようと再確認した夜でした。
それでは
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